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主人公の少年コースケ君が音楽の森の中でいろいろな音楽体験をしていくストーリーのある番組です。小学3、4年生のための教育番組として製作され、オカリナ奏者の本谷美加子さんが音楽の妖精<ララ>、ピアニストの斎藤雅広さんが音楽の森の案内人<キーボーズ>として出演していました。
この番組に新設のリコーダーのコーナーの担当をとNHKから連絡があり、1998年度から私が参加していますが、3分間のコーナーの「がんばリコーダー」のテキストを書き、その内容を台本にどのように繁栄させていくかを構成作家と綿密に話し合い作っていました。
演じるのは俳優でケーナの名手、田中健さんと生徒役の三輪麻未ちゃん。二人の雰囲気は親子のようでとてもいい感じでした。健さんの人柄と麻未ちゃんのさわやかさが、とても調和がとれています。二人の演奏指導を担当しているのですが、二人ともとても熱心ですごく上達しました。もう一人のコースケ君を主にリコーダー奏者の篠原理華さんに指導をお願いしていました。
4月30日と5月1日の2日間で「がんばリコーダー」の3分間コーナーを計12本VTR収録しました。12本と言うのは異例のことで桜田ディレクターをはじめ、カメラ、音声、増田フロアー等のスタッフは皆とても大変でした。特に、4年生になったばかりの麻未ちゃんは長時間ほんとうに頑張りました。ひたむきにひたすら集中することで一本づつ撮っていった彼女の精神力にはとても感動!します。健さんとはリコーダーの指導を通じてほんとに良き友人になりました。リコーダーもあまりに長時間の練習をやりすぎたため、私がお貸していたツゲのソプラノリコーダーは頭部管の内側が膨張して外側ヒビがはいってしまったほどです。
2000年度から、リコーダーの演奏法を主軸に歌といろいろな楽器紹介を兼ねて、3年生中心の番組「トゥトゥアンサンブル」になりました。その後、番組は「うたえリコーダー」に変わりこの番組も2002年で終わりました。小学校3年生の音楽番組が無くなってしまったわけです。ヴァーチャルではなく歌うことや「自」らの「心」を「息」を通して「音」に表現できるリコーダーの番組の復活を心から望みます。
「音楽」は単に「音を楽しむ」ものではなく、「生きることの何か」を教えてくれるものだと孔子やピュタゴラスが説いたように、「音楽」という限りのないもの、そして、未知へのものに接することが、生きることは創造行為そのものであり、悠々たるものが私たちに生きる力を与えてくれるものだからこそ、音楽が学校に必要だと思うのです。
音楽が学校教育の中で大きな役割をになって欲しいと願いつつ・・・ |
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