この度のコンサートでは私が演奏中に幾度か奇妙な動きをしたのを見逃さなかったお客様が多く、「?」と思われたようで、コンサート後の会話やアンケートでは随分質問をぶつけられました。その奇妙な動きというのは、「瞬間的に片足をひょいと上げて屈み込み、次の瞬間にはまた元どおりの体勢に戻っている」というものですが、別に演奏中熱狂のあまり身体のバランスを崩したとか、音楽に合わせてつい踊り出したくなったのを慌てて抑えたとかいうわけではありませんよ。では一体何なのか、今その謎を説き明かしましょう。 実はこれはれっきとした「演奏技巧」なのであります。ご存じの通りリコーダーには8つの穴が開いていてこれを指でふさぐことによって様々な音が出るわけですが、実はリコーダーには残された穴があるのです。管の一番下、楽器の下面(というのかしら)の普段はあまり見えないところに、そう言えば当然のことながら筒の穴が開いています。この穴を利用すれば指だけでは不可能だった音程も出せ、9つの穴があるも同然なのです。しかし手は通常の8つの穴を塞ぐのに精一杯なので、その穴を塞ぐためには手以外で空いているものを使うより他ありません。というわけで膝とか腿のあたりを使って塞ぐことになり、すると立って演奏している私としては片足を上げて9番目の穴を塞ぐという技を使わざるを得ないのです。納得していただけたでしょうか?

今年の衣装はシンプルなものを選びました。しかし今回はディテールにこだわってます。そもそもこのドレス、色がとてもきれいだったので選んだのですが、元々の形は何の変鉄もない裾広がりのただのロングワンピースでした。それに味付けをしてあるのですが、お気付きいただけました?

まずは胸元にご注目下さい。ドレスと同色のコサージュがついてますね。
次にヘアにご注目。どうです、お揃いの髪飾りもあるでしょう?
実はこれらの花飾りはワンピースに合わせて後から特注したものなのです!
実は特注先というのが私の母。母はアートフラワー(一口に言えば布の造花)をやっており、私はいつか何か作ってもらおうと密かに機会を狙っていたのでした。
しかし後から何かを付け足すというのは意外に難しい作業で、まず花はどういう形にするのかから始まり、ドレスのどの位置に、何個、どういう大きさのを、どういう具合に並べるのがよいのか、いちいち考えなければならないのです。特に頭に花を飾りたいという私の注文には相当苦心したようです。注文の多いお客(私)を相手に母は一生懸命作ってくれ、お陰で私にとっては思い出深い衣装となりました。
しかし遠目からちゃんと気がついていただけたのかどうかは定かでないのが気になっているのですが・・・ ちなみにこのコサージュは取り外し可能ですから、プライベートでも着用できるのです。
今のところまだ使ってませんが、普段にも使えるというのが嬉しいところ。


メイクは今年も私の友人であるメイクアップ・アーティスト、篠井裕子嬢にご登場いただきました(彼女の存在がいかに心強いかは、過去のリサイタルでのメイクアップの模様もお読み下さい)。もちろんこの青い衣装に合わせたメイクをお願いしたわけで、すると裕子嬢からイメージ作りのため、何と事前にメイクのリハーサルを行おうというご提案をいただき、そこまで情熱を注いでくれるというお気持ちには私もいたく感激しました。
残念ながら本番前は私の方の準備がどうしても間に合わずメイク・リハは実現できかったのですが、事前に伝えておいた希望するメイクやドレスのイメージに合わせて当日頑張ってくれたのが、このメイクです。


最後に間違い探し(?)。上にあるコンサート前半の私の写真と、右にある後半の私を見比べて下さい。さて何が違うでしょう? そうです、腕の辺りが微妙に違いますね。後半ではストールを羽織ったのでした。しかし微妙な違いであったため、本番ではあまり気がついていただけなかったようで残念。

これからも毎年このような形でコンサートを続けて参りたいと思っております。少しでもよい演奏ができるように頑張って参りますので、応援して下さいね!

またコンサート会場でお目にかかりましょう。

1997  リサイタル
1998  NHK出演
1998  リサイタル風景
1999  リサイタル風景
1999  Duoコンサート
2000  リサイタル風景
2001  Musica Reservata(韓国)
2001  ソロコンサート風景
2002  リサイタル
2003  リサイタル
2004  リサイタル





 



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